大学院 vs. 就職

この記事は約5分で読めます。
sponsored link

【大学院 vs. 就職】理系は結局どっち?

  • 「学歴」→ 大学院
  • 「初任給」→ 大学院
  • 「就職先」→ どっちもどっち
  • 「専門性」→ どっちもどっち
  • 「海外へ行くチャンス」→ どっちもどっち
  • 「人間関係」→ 就職
  • 「費用・給料」→ 就職
  • 「疲労度」→ どっちもどっち

「学歴」→ 大学院

学部より大学院の方が学歴に箔がつくのはもちろんですが、大学院は学部入試より入りやすいといわれており、学歴ロンダ*に挑戦する人も珍しくありません。
※学歴ロンダリング:大学院で違う大学へ進学すること。

例えば東大では、2020年大学受験の募集人数が約3,000人であるのに対し、大学院の募集人数が約3,200人となっています。さらに文系の大半が大学院へ進学しないことを考慮すると、大学院の方が比較的入りやすいといえます。(試験の難易度も学部入試ほど難しくありません)

また「海外で研究する上ではドクター(博士号)が必要になる」ということも覚えておくと良いでしょう。海外ではドクター以外はほぼ無価値 (修士 ≒ 学部) と言われているので、トップ企業で研究開発をしたいのであれば博士号はマストになります。

「初任給」→ 大学院

理系の場合、平均的な初任給は 大学院卒 の方が高い傾向にあります。

例えば、キャリタス就活の人気企業総合ランキング(2021卒) で首位のTOYOTAの求人を見ると、学部卒/修士卒/博士卒で初任給の額が異なることがわかります。

f:id:tomtyan:20200402230655p:plain

しかし、学部卒と院卒の給料が変わるのは「入社4月〜12月の見習い期間のみ」といわれており、TOYOTAの場合「学部卒と修士卒では年間17万6000円しか差がない」ことになります参考

そう考えると、初任給で安易に院進するのはちょっとナンセンスかもしれませんね。

「就職先」→ どっちもどっち

一般的に「研究職へ進みたければ院卒が有利」です。実際、大手メーカーで院卒の割合は「ホンダ:68.9% (363/527人)、ダイキン工業:68.3% (239/350人)」となっています。
※ Source:東洋経済就職四季報プラスワン

一方、院卒は初任給をあげる必要があり採用ハードルが高い、文系就職では若さが重要視されるという理由から「院卒が有利でなくなるケース」も存在します。また、研究室によっては就活の時間が取れないこともあるため、多くの企業に挑戦できるという意味では学部卒の方が有利かもしれません。

「専門性」→ どっちもどっち

一般的に、院生の方がレベルが高いと言われていますが「ビジネスと研究では専門性が異なる」ので、どちらが重宝されるかは一概には言えません。

業界にもよりますが、ビジネスでは経験がものをいう世界であることが多いので、大学院でニッチな領域を突き詰めるよりも、学部卒でゴリゴリ経験を積む方が一流プレイヤーになれる可能性が高いです。

実際、私の周り (外資IT: エンジニア/営業) にいる一握りの業界トップランカーは、9割以上が学部卒、かつ大学の専攻とは異なる専門性を身につけている印象があります。

「海外へ行くチャンス」→ どっちもどっち

院生には「国際学会に参加するチャンス」があるので、一定の結果を出せれば教授と一緒に海外に行くことができます。また、一般的な日系企業だと海外出張の機会はほとんどないので、大部分の方は大学院へ進学する方が海外へ行くチャンスがあると思います。

しかし、あなたの就職先が「外資系」であれば話は変わってきます。本社が海外にあれば「オールハンズなどで社員全員で海外に行く機会」もありますし、実際、私が働いてきた外資では新人研修で毎年USへ行くプログラムが用意されていました。

「人間関係」→ 就職

大学院へ進学すると、朝から晩まで研究室 (10人程度) のメンバーと過ごすことになるので、人間関係の幅はほぼ確実に狭まります。同期や教授に恵まれれば問題はないのですが、ハズレの研究室に当たってしまうと地獄の2年間を過ごすことになります。

一方、就職の場合はビジネスで関わる人の数が多いので、少なくとも大学院生よりは幅広い人間関係を作ることができます。飲み会でワイワイする生活が送りたい方は、大学院よりも就職が向いていると言えるでしょう。

「費用・給料」→ 就職

社会人だと経済的に自立できますが、大学院生の場合は「親の援助」が必要となります。

例えば慶應理工の場合、新卒年収*は「256.8万(=21.4万×12) + ボーナス + 残業代」となりますが、大学院へ進学すると「-110.2万」となるので「初年度から360〜500万ほどの差が生まれる」こととなります。

つまり、2年間で「720~1000万の差が生まれる」ことになるんですね。
※新卒年収は、2018年の慶應理工で最も内定先が多かった「新日鉄住金ソリューションズ」の新卒年収で計算しています。

「疲労度」→ どっちもどっち

社会人のスケジュールは「平日は9:00-18:00勤務 + 残業」であり、院生のスケジュールは「平日昼間は研究室+講義、土日も研究」です。

近年は労働基準法の改正などもあり、(したくても)残業をしにくい環境ができつつあるため「ビジネスマンの労働時間は抑制される」傾向にあります。

しかし、学生 (大学院生) の場合はブラックな環境が常態化し「それを保護する仕組みなどもほとんど存在しない」ので長時間研究させられることも珍しくありません。また、論文として発表できる結果を残さないと卒業できないというプレッシャーにも苛まれるため、特に真面目な方は自分を過度に追い込む傾向があります。

大学院と就職で迷う人は何すればいいの?

大学院と就職で迷う人がすべきことは以下の3つです。

  1. 早めに就活を済ませ、院試の前に内定をとる (e.g., 外資, ベンチャー, コンサル)
  2. 「自己分析・ES・GD・面接」の経験を積み、大学4年でやることを減らす
  3. 院試の過去問を手に入れる