大学院 vs. 就職

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【大学院 vs. 就職】理系は結局どっち?

  1. 「学歴」→ 大学院
  2. 「初任給」→ 大学院
  3. 「就職先」→ 大学院
  4. 「論文の質 / 専門性」→ 大学院
  5. 「海外へ行くチャンス」→ 大学院
  6. 「人間関係」→ 就職
  7. 「費用・給料」→ 就職
  8. 「疲労度」→ どっちもどっち

「学歴」→ 大学院

同じ大学であれば、学部卒よりも院卒の方が学歴に箔がつきます。また大学院は大学入試より入りやすいといわれており、学歴ロンダリングに挑戦する人も珍しくありません。
※例えば東大では、2020年大学受験の募集人数が約3,000人であるのに対し、大学院の募集人数が約3,200人かつ文系の大半が大学院へ進学しないことを考慮すると、大学院の方が比較的入りやすいといえます。試験の難易度もそこまで難しくありません。

将来をずっと日本で過ごすという方は関係ないですが「海外で研究する上ではドクター(博士号)が必要になる」ということも覚えておくと良いでしょう。海外ではドクター以外はほぼ無価値 (修士号も学部卒もほぼ同じ) なので、トップ企業で研究開発をしたいのであれば博士号はマストといえそうです。

「初任給」→ 大学院

理系の場合、平均的にみて「大学院」へ進学する方が給料が高い傾向にあります。

例えば、キャリタス就活の人気企業総合ランキング(2021卒) で首位のTOYOTAの求人を見ると、学部卒/修士卒/博士卒で初任給の額が異なることがわかります。

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しかし、学部卒と院卒の給料が変わるのは「入社4月〜12月の見習い期間のみ」といわれており、TOYOTAの場合「学部卒と修士卒では年間17万6000円しか差がない」ことになります参考

そう考えると、初任給で安易に院進するのはちょっとナンセンスかもしれませんね。

「就職先」→ 大学院

一般的に「研究職へ進みたければ院卒が有利」です。実際、大手メーカーで院卒の割合は「ホンダ:68.9% (363/527人)、ダイキン工業:68.3% (239/350人)」となっています。
※ Source:東洋経済就職四季報プラスワン

一方、院卒は初任給をあげる必要があり採用ハードルが高い、文系就職では若さが重要視される、という理由から院卒が有利でなくなるケースも存在します。

「論文の質 / 専門性」→ 大学院

「論文の質や専門性」においては学部卒と院卒であれば圧倒的にレベルが違います。ただ、専門性という観点では、ビジネスと大学院で大きく異なるようです。

ビジネスでは常に「その研究は会社に利益をもたらすか」という軸で研究を進めることになりますが、大学院では金銭的なメリットを考慮せずに自由にテーマを選択することができます。

自分の好きなテーマで研究がしたいという方は大学院が向いている」といえそうです。

「海外へ行くチャンス」→ 大学院

院生には「国際学会に参加するチャンス」があります。行けるかどうかはその人次第ですが、新卒社員より海外へ行ける確率は圧倒的に高いです。

そもそも社会人なら「自分で稼いだお金で海外へ行く」という選択肢もありますが、新卒は基本そこまでまとまった休みを取得できる機会は少ないといえます。

「人間関係」→ 就職

大学院では研究室メンバーとだけ過ごすことになるので「人間関係の幅は狭くなり思考が偏る」傾向にあります。

一方、就職の場合はビジネスで関わる人の数が多いので、少なくとも大学院生よりは幅広い人間関係を作ることができます。飲み会でワイワイする生活が送りたい方は、大学院よりも就職が向いていると言えるでしょう。

「費用・給料」→ 就職

社会人だと経済的に自立できますが、大学院生の場合は「親の援助」が必要となります。

例えば慶應理工の場合、新卒年収*は「256.8万(=21.4万×12) + ボーナス + 残業代」となりますが、大学院へ進学すると「-110.2万」となるので「初年度から360〜500万ほどの差が生まれる」こととなります。つまり、2年間で「720~1000万の差が生まれる」ことになるんですね。
※新卒年収は、2018年の慶應理工で最も内定先が多かった「新日鉄住金ソリューションズ」の新卒年収で計算しています。

「疲労度」→ どっちもどっち 

社会人のスケジュールは「平日は9:00-18:00勤務 + 残業」であり、院生のスケジュールは「平日昼間は研究室+講義、土日も研究」です。

社会人の場合は「平日は通年で忙しい」一方、院生は「研究発表前 / 論文作成 / 就活期に忙しさが集中する」傾向にあります。もちろん会社や研究室によって異なりますが、個人的には社会人の方が忙しい印象を持っています。

大学院と就職で迷う人は何すればいいの?

大学院と就職で迷う人がすべきことは以下の3つです。

  1. 早めに就活を済ませ、院試の前に内定をとる (e.g. 外資、ベンチャー、コンサル)
  2. 「自己分析・ES・GD・面接」の経験を積み、大学4年でやることを減らす
  3. 院試の過去問を手に入れる

筆者の選択

私は「大学3年に内定を頂いた」「希望しない研究室に配属された」という理由から、大学院へは行かないことにしました。

大学院ではなく就職を選んだ理由は以下の3つです。

  1. 知り合いの先輩(東大/早慶)から大学院のネガティブな話を聞いていた
  2. 大学で心から興味のある分野を見つけられなかった
  3. 長期インターンで培ったスキルで勝負できる自身があった